アメリカの暮らしを日本へ。アメリカのインテリアトレンドが凝縮された魅惑の住空間【納品事例】
「衣・食・住」各分野のトレンドというのは、ヨーロッパやアメリカを中心とする先進国が最先端を行き、その後に日本に流れてきます。出張やプライベートも含めて海外に行ったり、インテリア、住宅関連のセミナーに参加する度に、「住」に関しては海外のトレンドが日本に入ってくるまでの時間が「衣」と「食」に比べて遅いと実感します。
日本と海外では文化そのものや、価値観、住環境が異なるので、何でも受け入れるというのは難しいかもしれませんが、海外のトレンドを模範にすることで、デザインの幅が広がることは間違いありません。
アシュレイの家具を通じて、アメリカのインテリア、ライフスタイルの魅力を皆さまにお伝えさせて頂きたくスタッフ一同思っておりますので、今日のブログでは、アメリカのインテリアトレンドについて、実際にアメリカで長く生活されていたお客様からのインタビューをもとに、施工写真を交えて解説させて頂きます。
今回インタビューさせて頂いたR様は、アメリカ・オハイオ州でご家族と約10年間生活され、アメリカと日本の行き来を繰り返された後、2016年に神戸市垂水区塩屋の中古住宅をご購入。
決め手となったのは絶好のロケーションとのことで、リビング、ダイニング、寝室、全ての部屋から大阪湾を一望することができます。
こんなに美しい景色を毎日眺めることができるなんて羨ましい限りです。
アメリカでは、家選びの際に重視されるのがロケーションで、海や湖など、「水」が見える立地は人気が高いようですが、現在、それよりも頻繁に出てくるキーワードの1つが「ENTERTAINING(エンターテイニング)」です。日本語に直訳すると、「もてなし」、「人を楽しませる」という意味ですが、家に人を呼ぶ、呼ばれたら呼び返すということが一般的なアメリカでは「家=人が集まる場所」なので、エンターテイニングが家選びの最も重要なポイントになります。
そのエンターテイニングに欠かせないのがここ数年のトレンドとなっている“オープンコンセプト”です。オープンコンセプトについては、過去のブログで説明させて頂きましたが、キッチンを隔離された位置に設置せず、アイランドキッチンにして、リビングとダイニングの仕切り壁をなくし、窓は出来るだけ大きくして自然の光を取り込むといった空間のことです。最近では、リビングの掃き出し窓を全開にした時にパティオ(中庭)と屋内を一体化させて開放的な空間になるようにリノベーションすることもアメリカでは見受けられます。
アシュレイをはじめ、Outdoor Furniture(屋外用の家具)がアメリカで流行っている理由にはそのような背景もあったということがわかりますね。
こちらはR様のリビングルーム。
コンテンポラリーなスタイルで統一されたリビングの家具はアメリカから持ってこられたもので、インテリアにおいて全世界的に大流行しているグレーやベージュのニュートラルカラーを基調とした洗練されたコーディネートはお見事です。海が見える立地に合わせて寒色をベースカラーとされていますが、アメリカでも西海岸や気温の高い地域では涼しげな色合いの寒色が使われ、R様が住まれていたオハイオ州などの中西部や、寒い地域では暖色を使ってコーディネートをする傾向にあります。
オハイオ州の地域柄もあって、もともとは猫脚や花柄など、典型的なクラシック家具が好みだったというR様ですが、アメリカの住宅番組を見ていて、今のインテリアトレンドに惹かれたことをきっかけに、お引っ越しのタイミングでコンテンポラリースタイルに切り替えられたとのこと。
R様のリビングには、ソファの前にオットマンが置いてありますが、アメリカでは、このようにソファの前にオットマンを置いてテーブルとして使う場合があります。もともとは足置き、腰掛として使うオットマンには比較的に硬めのクッション材が使われているため、トレイを乗せればテーブル代わりになり、リビングテーブルよりもフレキシブルなアイテムです。さらにはオットマンの場合、ソファと同じ生地、もしくはアクセントとして好みの色、柄を選べるので、コーディネートの選択肢が広がります。
アメリカに住んだことがない方でもなんとなくイメージできると思いますが、アメリカでは、誕生日、感謝祭、クリスマスなどのイベントはもちろんのこと、スポーツの試合の観賞会、ポットラックパーティー(持ち寄りパーティー)を開いて友人やご近所さんを頻繁に家に招きます。「人が集まるからには自宅を他人に見てもらいたい」という想いが強いことから、とにかくインテリアにこだわるのです。
ユニットテレビボードのシェルフの中には、家族写真や旅行先で買ったお土産、洋書などが“飾りつつ収納”されています。
サイズの大きいアメリカ家具は、なんといっても収納力があって、アクセサリーをたくさん飾れるのが魅力的と語るR様。スペースに適した家具をできるだけ配置することで部屋が片付き、いつでも綺麗な状態を保てるという考え方には共感できます。
アメリカらしさは、カーテンにも見られます。
欧米ではカーテンレールを窓枠ではなく、天井に近い位置に取り付けることがほとんどで、理由はカーテンを高い位置から垂らすことで、天井が高く感じ、窓を大きく見せる効果があるからです。
もう1つ日本と大きく異なることは、地域にもよりますがアメリカではレースを付けない住宅や、レースの代わりにブラインドを組み合わせる、もしくはブラインドのみというケースが多いようです。ドレープというのは、あくまでウィンドウトリートメント(窓周りの装飾)なので、開け閉めして使うことがあまりないという感覚は日本人としては驚きですね。アメリカのインテリアサイトや雑誌をこれから見る際にはカーテンにも注目してみてください。
続いてはダイニングルームです。
コンテンポラリースタイルの鉄則であるクリーンなラインがスタイリッシュな印象のダイニングルーム。ご来客の時にはテーブルセッティングを欠かさず、ゲストの方に楽しんでもらえるようにというお心遣いが素敵です。
ご覧の通り、プレースマット(=ランチョンマット)やナプキンを食卓にプラスするだけで華やかな雰囲気に早変わりします。
テーブルセッティングもエンターテイニング(おもてなし)の一部になるので、この一手間も大事なのです。
「家は住むところではなく、人が集まって楽しむところ。だからデコレーションが好き。」それだからインテリアアクセサリーに限らず、アメリカではデザイン性のあるテーブルウェアも豊富に(しかも安く)売られているわけですね。
料理がお好きなR様は、キッチンにもこだわりが見られます。
キッチンを使いながらゲストと会話をしたり、ビールやワイン、食事を楽しむライフスタイルこそエンターテイニングなので、オープンコンセプトには今やアイランドキッチンが必須条件。コンテンポラリースタイルの特徴であるコントラストをはっきりつけたキッチンデザインも、バランスがとれていて美しいです。
目を引くデザインの水栓は、見た目もスタイリッシュな最新型のホースタイプ。大きなフライパンやまな板も簡単に洗うことができて、シンクの洗浄もしやすく、使い勝手が良いのでご友人から大好評とのこと。
また、バックスプラッシュ(コンロや流し台の後ろの壁)には、R様がチョイスされたような清潔感のある白いサブウェイタイルやモザイクタイルがアメリカで人気だそうで、「キッチンの顔」とも呼べるほど、バックスプラッシュは重要な存在と言えます。
アメリカではキッチンが見せ場ということもあり、キッチン家電はオールステンレス、6口のガスコンロというように、やたらお金をかけて良く見せますが、やはり、性能に関しては断然日本が優れているみたいですよ(笑)
R様のリノベーションはまだまだ続きます。
リノベーションされたばかりの洗面室は、キッチンと同じバックスプラッシュを取り入れたことで明るくなり、まるでホテルのような上品な空間になっています。
洗面室のシェルフの上にもさりげなく置いてあるキャンドルは、家に人を招く文化のアメリカでは匂いにも気を遣うので日常的に使用され、停電が起きた時の光源としても大活躍のアイテムのようです。
その他にもアクセントとして飾っている置物や壁に掛けるアートなどのアクセアリーは、家具に合わせてサイズの大きいものをチョイスするのがR様流。
「HouseをHomeにするにはアクセサリーが必要不可欠」という言葉がとても印象的でしたが、“家”は個性を表現する1つの手段であり、自分を象徴するものと考えているアメリカ人としては、アクセサリーを部屋中に飾ることは当たり前。自分で良いと思ったものを身に着けるファッションの感覚と同様に、気分や季節によってデコレーション楽しむというアメリカ的発想はお手本にしたいですね。
最後は寝室です。
ご自身がくつろげるようにベージュやブラウンなどの落ち着いた色調で統一された主寝室にはアシュレイのベッドを購入頂きました。(※現在は廃盤モデルのベッドフレームです。)
アメリカから持ってこられたミラー張りのナイトスタンドと、メタリックなランプをアクセントとして合わせることで、上品なのコンテンポラリースタイルが完成。寝室にもアクセントラグを敷くのがアメリカでは基本です。
これまた日本の住宅にはあまり多く見られませんが、R様のご自宅にはゲストルームも備えられています。
ゲストルームの家具は全てアシュレイで揃えて頂きました。ゲストルームのコンセプトは「リゾートバケーション」。ゲストがバケーション気分を味わえるように、ブルーをテーマカラーにコーラルやシェルのアクセサリーを散りばめ、塩屋の海がイメージされた何とも贅沢な空間に仕上がっています。
以上、アメリカで長年生活されていたR様のインテリアを紹介させて頂きました。
家中が本当に素敵で、思わず海外の住宅雑誌を見ているように錯覚してしまいますが、リノベーション前は純和風の住宅だったそうです。完成度の高いインテリアコーディネートの秘訣は、コンセプトを明確にして家具とアクセサリーを揃えること。一見難しいと思われがちですが、欧米人のように住宅に対する意識を変えることで、より快適な住空間に変化させられるということを改めて実感しました。
今回、R様のインテリアコーディネートをお手伝いさせて頂いたことを光栄に思います。お忙しい中取材に応じて頂きましたこと重ねて感謝申し上げます。
Uemura
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